
川や湖、ため池が干上がると、これまで見たこともないような二枚貝の殻が池の底から出てくることがあります。琵琶湖の湖岸を散歩していた時も見たことがあります。
きれいな貝を見つけて感動するドラマのような場面は、だいたい海辺です。淡水域に暮らす二枚貝はどれも似通っているので、それほど感動的なシーンにはなりにくいでしょう。どれも黒っぽいのですが、成長段階によって色彩が薄い時もあるため、別種と見間違えやすく、私も見分けるのが少し苦手です。
淡水域の二枚貝で、ずば抜けて大きな貝がカラスガイです。カラスの羽の色のような黒褐色が特徴で、名前の由来になっています。やや細長い 楕円 形で、殻は18~30センチまで成長しますが、40センチ近くに達する個体も見つかっています。人間の子どもの顔がすっぽりと隠れてしまう大きさです。
殻の背面の縁には、翼のような平らな突起が発達します。「翼状突起」と呼ばれています。稚貝の頃はよく発達していて、薄く平べったい。
成貝ではしわ状の痕跡として残っていきます。稚貝から、硬い岩盤にぶち当たったり、岩だらけの場所を進んだりと、様々な試練を乗り越えた証しなのでしょう。
琵琶湖には、40センチを超えるとてつもなく巨大なカラスガイが潜んでいる……。私は、そんな夢想を膨らませています。(びわこベース代表 関慎太郎)
出典:読売新聞オンライン