6日から会期前競技 28日開会
注目選手紹介 「応援力に」観戦を
6日から会期前競技が始まり、28日に平和堂HATOスタジアム(彦根市)で総合開会式が開かれる第79回国民スポーツ大会(国スポ)。1981年の「びわこ国体」以来、44年ぶりとなる男女総合優勝の「天皇杯」獲得を目指す県選手団には、監督を合わせて949人が名を連ねた。注目の選手を紹介する。(東川直央)
会期前競技は、6日から15日まで水泳、ビーチバレーボール、体操が行われ、21~25日には自転車競技が実施される。開会式では、五輪の聖火にあたる
本会期の初日となる28日には、バレーボールやバドミントン、弓道など7競技が始まる。バレーボール成年女子では、栗東市出身で五輪出場経験もある田代佳奈美選手ら県内に本拠地を置くプロチーム「東レアローズ滋賀」から選手・監督15人が選ばれた。同チームの菅野幸一郎ゼネラルマネージャーは「アローズは国体(現・国スポ)で3回優勝している。地元開催で4回目の優勝ができるよう、粘り強く選手全員で頑張ってもらいたい」と活躍に期待を寄せる。
29日からはテニスや相撲、ソフトボールなど10競技がスタート。レスリングでは、グレコローマン87キロ級に栗東高出身で、大会3連覇を狙う藤井達哉選手(県スポーツ協会)が出場する。馬術には前回大会2冠の山口敬介選手(水口乗馬クラブ)や、JRA騎手で前回成年男子ダービーを制した小牧加矢太選手(JRA栗東トレーニングセンター)ら有力選手が順当に代表入りした。馬術チームの谷口真一監督兼選手は「国スポに向け強化してきた。選手全員が入賞して総合優勝したい」と意気込む。
また、29日には、特別競技として高校野球が開幕。硬式はマイネットスタジアム皇子山(大津市)が会場で、夏の甲子園に初出場して1勝を挙げた綾羽高が強豪校に挑む。
10月1日からは男女のホッケーがあり、少年男子に出場する前回優勝の伊吹高のメンバーは、ホームとなる米原市で連覇を目指す。
同3日には、複数の種目で優勝が期待されるカヌーと陸上競技が幕開け。カヌー成年男子には北大津高出身で日本代表として活躍する中岡誠琉選手(自衛隊体育学校)が、少年男女には夏の全国高校総体(インターハイ)で優勝した神田仁湖選手ら大津高のメンバーが出場する。
陸上では、桐生選手が4×100メートルリレーで8年ぶりに県選手団に入った。ほかにも、男子800メートル日本記録保持者の落合晃選手(滋賀学園高―駒沢大)や、男子円盤投げで11月のデフリンピック東京大会にも出場が内定している甲賀市出身の湯上剛輝選手(トヨタ自動車)ら豪華な顔ぶれとなった。滋賀陸上競技協会の坂一郎専務理事は「県民の皆さんが期待する選手たちがそろった。ぜひ競技場に活躍を見に来てもらいたい」と話す。
10月4日以降も注目競技が目白押し。柔道には、ともに世界ジュニア選手権で優勝経験のある成年男子の福田大和選手(比叡山高―天理大)や女子の大井彩蓮選手(同高)が出場。ローイング成年女子では、草津市出身で今年の全日本選手権優勝メンバーの新徳真夕選手(立命館大)が頂点に向け琵琶湖でオールを握る。
大会での総合順位は2023年の鹿児島国体が17位、24年の佐賀国スポが8位と着実に順位を上げている。「滋賀での国スポ開催が決まってから10年余りの間、競技力の向上に取り組んできた」と県国スポ・障スポ大会局競技力向上対策室の南野芳広室長。「目標は天皇杯獲得。県民の皆さんの応援が選手たちの力になる」と観戦を呼びかけている。