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一期一会 ミスターの教え

 「一期一会」。1999年、運動部で巨人担当となり、ミスタープロ野球と呼ばれた長嶋茂雄監督から聞いた、忘れられない言葉だ。今年4月に草津通信部に着任するまでは、長く運動部でプロ野球やサッカー・Jリーグを取材した。中でも、長嶋監督からはスポーツという枠にとどまらない考えを教わった。

 レギュラーシーズンは当時、今より少ないとはいえ135試合の長丁場。序盤に大量失点し、逆転が難しいような展開になれば、主力選手は温存して翌日以降の試合に備える「捨てゲーム」をつくることも戦略の一つとしてあった。

 優勝を目指す上ではメリハリをつけた戦い方も大切だろうと、思い切って尋ねたところ、監督は迷いのない口調で言った。「巨人に捨てゲームなんてない。その日、初めて東京ドームに来たファンがいるかもしれない。そんな人たちの前で、試合を諦めることなんてできない。一期一会なんです」

 投げた、打っただけではない。野球というスポーツが、見る人に与える希望を知っていたからこその言葉だろう。そして、常にファンを思ってプレーしたからこそ「ミスター」と呼ばれるようになった。「一期一会」は、「一瞬を切り取る」という記者としての教訓にもなった。「長嶋茂雄」という人物は、周囲の誰にもそんな影響を与える存在だった。(河村真司)

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[紹介元] YOMIURI ONLINE 一期一会 ミスターの教え

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