
道路交通法施行令の改正に伴い、1日から住宅街などを通る道幅の狭い「生活道路」の法定速度が時速60キロから30キロに引き下げられた。生活道路では幅の広い道路よりも通行人が事故に巻き込まれやすく、改正により歩行者や自転車利用者が死傷するリスクを抑える狙いだ。県警は啓発活動などで周知を図っている。(池部稜人)
1日、米原市北方の生活道路にあたる市道で、県警と米原署が啓発活動と速度違反の取り締まりを実施。警察官ら13人が「スピード落とせ!」と書かれた看板を持ち、自動車の運転手に法定速度の引き下げを伝えるチラシを配布していた。
一帯は住宅の密集地だ。同署によると、小学校の通学路にもなっているが、車の抜け道に利用され、住民から「車がスピードを出して危ない」と取り締まりの要望が上がっていたという。
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「生活道路」は主に幅員5・5メートル未満で、中央線や中央分離帯がない一般道を指す。地域住民が日常生活で利用しており、速度標識などで指定があれば、その最高速度に従う。県警によると、県内の道路の総延長約1万2600キロ・メートルのうち、生活道路は約8400キロ・メートルで7割に上る。
生活道路では歩行者や自転車利用者の死傷する割合が高い。昨年1~12月に発生した県内の交通事故で、幅員5・5メートル未満の道路などで死傷した671人のうち、歩行者と自転車利用者は331人と49・3%を占めた。一方、高速道路などを除いた幅員5・5メートル以上の道路で死傷した2407人のうち、歩行者と自転車利用者は521人で21・6%だった。
車が時速30キロ程度を超えると致死率が高まるとされる。法定速度の引き下げにより、歩行者らの被害の軽減を図る。一方で、住民の利便性も確保するため、県警は県内の生活道路の利用実態を調査。農道や住宅の少ない区間など、安全と判断された約100路線は今後、状況に応じて法定速度を40キロ、50キロなどに引き上げることを検討している。
県警はルール変更を伝えようと、街頭活動のほか、警察署でポスターを掲示し、リーフレットを配布している。
県警交通企画課の亀田貴課長補佐は「速度制限の常識が変わった。歩行者が優先という意識を持ち、生活道路では速度を落として運転してほしい」と呼びかけている。
出典:読売新聞オンライン