やまなみ工房の2人制作
今秋に開催される国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会(国スポ・障スポ)で、全国から県内を訪れる選手らを歓迎する気持ちを表現した作品「滋賀おもてなしデザイン」2点が完成し、11日、県庁で作者による説明会が開かれた。作品は大会招待状の封筒デザインに採用されるほか、開会式などの式典会場に設けるフォトスポットにも活用される予定。
作品を制作したのは、障害のある人たちが創作活動に取り組んでいる「やまなみ工房」(甲賀市)に所属するアーティストの鳥山シュウさん(23)と、NANAさん(28)。
鳥山さんは、国や都市をテーマにしたイラストを描くことが多いといい、今回は琵琶湖の形に合わせて、各都道府県にちなんだグルメや名所、歴史上の人物をアクリル絵の具で描き上げた。タイトルは「滋賀県にあつまる」で、鳥山さんは「全国から来た参加者が、自分の出身地は何が描かれているか探して、楽しんでくれたら」と語った。
NANAさんの作品は、油性ペンで描かれた色鮮やかな「日本全国の鳥たち」。47都道府県のシンボルとなる鳥がパズルのように組み合わされており、作品の中央付近にはブルー系の色で琵琶湖も表現されている。鳥は初めて題材にしたといい、「自由の象徴で、新しいチャンスの訪れや平和など多くのメッセージを伝えてくれる。みんなの幸せを願った」とNANAさん。「群れで行動する鳥は、チームワークの大切さも表している。みんながスポーツを楽しめるように描いた」と話した。