経済団体など 「産業や防災面に利点」
高島市の経済団体「高島経済会」と福井県敦賀市の敦賀商工会議所は、両市を結ぶ連絡道路構想の早期実現に協力するよう高島市と同市議会に要望した。同商議所によると、連絡道路は北近江と、敦賀市を含む福井県南部の嶺南地域が経済・文化両面で発展するために重要で、約20年前からの悲願という。奥井隆会頭は「高島市と協力し、機運を盛り上げたい」としている。(角川哲朗)
両市の間には北陸圏と近畿圏を結ぶ幹線道路の国道161号が走るが、県境付近の山間部を中心に急勾配や急カーブが続き、地震や豪雨、豪雪などの災害で通行不能となるリスクがある。その場合は両地域の経済活動に悪影響を与えたり、嶺南の原子力発電所で事故が起きた際に住民避難が妨げられたりするため、国道のバイパスとして「敦賀高島連絡道路」の構想が同商議所を中心に浮上。敦賀市では2021年に整備促進期成同盟会が設立された。
昨年12月には、敦賀市の米沢光治市長が高島市との連携強化を表明するなど、敦賀市側では動きが活発化しているという。
協力を要望したのは今月8日で、高島経済会の吉田近博代表幹事や敦賀商議所の奥井会頭らが高島市役所で今城克啓市長や市議会の河越安実治議長と面会。奥井会頭は「道路整備により両市に新たな産業圏域が創出され、一層の経済発展が見込める。大規模災害時の避難ルート確保にもなる」などと利点を説明し、国に早期の整備実現を訴えるよう求めた。
今城市長は「高島市にとっても暮らし全般を支える非常に大事な道路だ。早期実現に向けて連携したい」と賛同し、河越議長も「近畿の北の玄関口として重要な道路となり、名神高速の通行止め時には
同商議所などによると、連絡道路は敦賀市粟野地区の福井県道211号から黒河川沿いを南下し、高島市の県道533号につながる約20キロのルートなどが想定されている。途中の山間部には3か所のトンネルを設ける計画もあるという。ただ、県道533号は高島市の観光名所「メタセコイア並木」のある県道287号に接続しており、行楽シーズンには渋滞が頻発していることから、市はルート調整も視野に入れている。
それでも敦賀港への利便性が向上すれば、高島市内への企業誘致の後押しになり得るため、今城市長は「経済的観点から敦賀港との結びつきがますます大事になるほか、陸上自衛隊今津駐屯地が動きやすいようにすることで、防災など様々な面で利点が大きくなる」と強調。まずは両市の官民を挙げて滋賀県への働きかけを強めるとしている。
