県立長浜北星高(長浜市)の女子生徒が、地元の観光スポット「黒壁スクエア」を紹介する地図「長浜北星JKが推す!黒壁きゃんせMAP」を作製した。女子高生の目線で推しの施設を紹介しているほか、トイレや店舗がバリアフリーかどうか調べ、車いすやベビーカーの利用者も安心して散策できるようになっている。(青山大起)
黒壁スクエアは「シャッター通り」となった商店街を、ガラス工芸品を売る店舗や飲食店が集まる街として再生し、1989年に開業。ピークの2011年度には約243万人が訪れる県内有数の観光地となったが、コロナ禍で客足が激減。24年度は約181万人にとどまった。
同高の授業で現状を知った総合ビジネス系列3年の女子生徒9人が、盛り上げに一役買おうと、市社会福祉協議会や地元印刷会社の協力を得て、4月から観光マップを作り始めた。
夏休みに黒壁スクエアを歩き、店舗の従業員や子育て中の人に聞き取りをしたほか、車いすに乗ってトイレや店舗の段差、スロープの有無、通路の幅などバリアフリーの状況を確認して、10月に完成させた。

タイトルには、湖北地方で「おいで」「いらっしゃい」といった意味の誘う言葉「きゃんせ」を採用した。観光スポットや飲食店のほか、バリアフリーのトイレや店舗も記載。トイレは「広さ」「清潔さ」を星の数で評価しており、マップにあるQRコードをスマートフォンで読み取ると、動画で多目的トイレへの道順などを確認できる。また、インスタグラムの専用アカウント(@nagahama_mirapro)も開設した。
生徒たちのおすすめスポット6か所を「推しコース」として、〈1〉
豊国神社や市
A3判四つ折りで、約1万部作製。市役所などで入手できるほか、13日には生徒たちが黒壁スクエアで約400部を配布した。
代表の女子生徒(18)は「黒壁スクエアは昔ながらの部分を残しながら新しい店も多く、いろいろな年代の人に楽しんでもらえる。マップをきっかけに、地元の人も含めて新しい発見をしてほしい」と話している。