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手作り人形劇 笑顔の仕掛け 

手作り人形劇 笑顔の仕掛け 

定年後 ボランティア

草津で29日公演

手作り人形劇 笑顔の仕掛け 
手元や足元のレバーで人形を操作する和田さん(右、大津市で)

 からくり仕掛けの機械人形をコミカルに動かして物語を演じる大津市の人形劇団「ざる兵衛一座」が、県内でボランティア公演を続けている。会社員時代に工場機械の改良を担当していた大津市の和田保さん(75)が定年退職後に機械人形や物語を作り、妻らと2017年に劇団を設立した。次回の公演は29日を予定しており、「子どもたちや高齢者に笑顔を届けたい」と来場を呼びかけている。(小手川湖子)

 10月下旬、大津市の市民センターで、子どもや高齢者ら十数人余りを前に、生まれつき泳げないカッパ「パー助」の物語「金 づち河童かっぱ 」を上演していた。泳ぐ練習をしているパー助を見たトンビの友人らが、どうしたら泳げるようになるか一緒に考えるストーリー。トンビが羽をパタパタと動かしながら上下左右に飛んだり、パー助が「僕にも特技がある」と頭の皿を高速回転させたりすると、観客たちは「ハイテク」「ロボットみたい」と歓声を上げていた。

 主な素材はアルミとステンレスで、木や紙粘土も使用。ワイヤでつなげたレバーやボタンを黒子姿の和田さんらが手足で操作して、人形の口や目、腕や体などを動かす仕組みだ。

 和田さんは会社員時代、化学メーカーに勤務し、工場で設備設計や改良を担当していた。退職後、時間が取れるようになると、40代頃から温めていた「人形を作って劇をしたい」という思いが募った。

 指人形や操り人形が一般的ななか、「機械が得意だから、ちょっと違う機械人形に挑戦しよう」と試作。だが、劇を演じられるほどの動作はできなかった。参考文献もなく、試行錯誤しながら半年ほど改良を重ねた。やがて、思い通りに動かせるようになると、「この人形で地域の子どもたちを笑わせたい」と思った。

 人形にざるをかぶせてみたらサイズや見た目がぴったりで「ざる兵衛」と名付けた。ざる兵衛に合うキャラクターを考え、タヌキや地蔵を含め計5体を製作。個性を生かした童話風の物語も長短合わせて6話創作した。和田さんは「大人も子どもも、メカニックな人形の動きを『次はどう動く』と楽しめるよう工夫している」と話す。

 妻や元同僚との3人で、県南部を中心に幼稚園や高齢者施設、地域イベントなどで月に1回程度、上演してきた。終了後に観客たちが人形を間近でじっくり観察してくれるといい、和田さんは「その様子を見るのがやりがい」とほほえむ。

 29日は草津市笠山の県立長寿社会福祉センターで、正午からと午後1時15分から。県社会福祉協議会主催の「みんなあつまれ!子ども食堂フェスタ2025」の一環。予約不要で、参加費無料。上演依頼も受け付けており、問い合わせ、申し込みはメール(warasan.117117@yahoo.ne.jp)で。

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[紹介元] YOMIURI ONLINE 手作り人形劇 笑顔の仕掛け 

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