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<戦後80年>戦争代用品 貴重な民俗資料

<戦後80年>戦争代用品 貴重な民俗資料

長浜・出雲さん 県平和祈念館に寄贈

<戦後80年>戦争代用品 貴重な民俗資料
陶製の投砂弾を手にする出雲さん(長浜市で)
貝で作られたお玉などの戦争代用品(長浜市で)
貝で作られたお玉などの戦争代用品(長浜市で)
陶製の地雷(上)や模擬手りゅう弾(右下)など(長浜市で)
陶製の地雷(上)や模擬手りゅう弾(右下)など(長浜市で)

 長浜市のフリージャーナリスト出雲一郎さん(70)が、戦時中に物資が不足したため、本来の材質とは違う材料で製造された「戦争代用品」13点を県平和祈念館(東近江市)に寄贈した。鉄材が不足していたため信楽焼で作られた空襲消火用の投砂弾や、貝製のお玉などで、8月に甲賀市役所であるパネル展などで公開される。

 戦争中は、軍事物資確保のためにあらゆるものの生産・流通・消費が制限され、国策を担う金属が優先的に兵器製造のために使われていた。

 出雲さんが長年にわたり収集してきた代用品は約300点にのぼる。食べ物をすくう部分が貝、持ち手が竹となったお玉は「経済的代用品」とシールが貼られ、空襲による火を消すための砂を入れる信楽焼の投砂弾は「防空消火 シガラキ」と記されている。このほか、信楽焼の陶製地雷、模擬手りゅう弾もある。

 また、風化しつつある地域の記憶をよみがえらせようと、浅井歴史民俗資料館(長浜市)の終戦記念展への展示協力をしたこともある。現在は、収集した代用品の一部が今月31日まで春日森の文化博物館(岐阜県揖斐川町)の「戦争代用品展」で公開されており、8月1~8日の平日に甲賀市役所で開かれる「戦後80年平和を願うパネル展」でも展示される。

 出雲さんは「粗末な実用品ばかりだが、戦後にほとんどが消えてしまった。戦後80年にあたり、物資不足の戦時中の貴重な民俗資料として注目してほしい」と話している。

 問い合わせは出雲さん(090・2282・7342)。

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