放流量確保など 県漁連、知事に要望書
琵琶湖のアユが記録的な不漁に陥っているとして、県漁業協同組合連合会などは3日、三日月知事に対策を求める要望書を提出した=写真=。
琵琶湖のアユ漁は12~8月に行われる。近年、温暖化の影響で秋になっても産卵に適した水温まで下がらず、産卵数が減少。昨季も不漁だったため、県は姉川(長浜市)と安曇川(高島市)にある産卵用の人工河川に、例年より8トン多い計20トンの親魚を放流していた。しかし、今季も当初から不漁で、県漁連によると、昨年12月から今年5月末までの放流や養殖用となるアユの漁獲量は過去最低の約17トンにとどまった。
県庁で三日月知事と面会した県漁連の佐野高典会長は「前代未聞の状況だ」と危機感をにじませ、前年並みの放流量の確保や放流時期の見直しなどの対策を講じるよう要請。三日月知事は「憂慮しており、できることは最大限やる。必要な予算の補正含め準備している」と応じた。
佐野会長は取材に「ここ2、3年の不漁で切羽詰まった状況。養殖や加工業者を含め水産業全体に影響が及び、琵琶湖全体のアユの需要が減ってしまう」と話した。
[紹介元] YOMIURI ONLINE 琵琶湖アユ不漁 対策を