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「ひつじぐさ」制作 吉田千秋に迫る

「ひつじぐさ」制作 吉田千秋に迫る

「琵琶湖周航の歌」原曲

高島で生誕130年企画展 人物像記したノートなど

「ひつじぐさ」制作 吉田千秋に迫る
吉田千秋に関する資料が並ぶ会場(高島市で)

 県内外で歌い継がれている「琵琶湖周航の歌」の原曲「ひつじぐさ」を作った吉田千秋(1895~1919年)の生誕130年などを記念した企画展が、高島市今津町の「琵琶湖周航の歌資料館」で開かれている。会場には、吉田の人物像が記されたノートなど貴重な資料が並んでおり、担当者は「歌の魅力をより深く味わってもらえれば」と話している。(角川哲朗)

 歌は、旧制第三高等学校(現・京都大)ボート部が琵琶湖を周航した際、部員の小口太郎(1897~1924年)が1917年6月に今津の宿で作った歌詞を、当時学生たちの間でよく歌われていた「ひつじぐさ」のメロディーに乗せて、仲間が歌ったのが始まりとされる。ひつじぐさは吉田がイギリスの童謡「WATER―LILIES」の詞を訳して曲をつけた歌で、当時の三高生の間で広まっていたという。

 吉田は24歳の若さで亡くなったため、ひつじぐさの作曲者は長い間分からず、吉田の存在も知られないままだった。82年になって「吉田千秋」という人物によるひつじぐさの楽譜が載った雑誌「音楽界」15年8月号が発見されたことで、名前が判明。93年には吉田の故郷・新潟県の地元紙に情報提供を求める記事が掲載されたことがきっかけで親族が見つかり、「作曲家」としての顔が確認された。

 2018年には、元NHKアナウンサーで琵琶湖周航の歌を研究していた飯田忠義さん(故人)が親族への取材などを通して集めた資料を同館に寄贈。今回の企画展では、吉田の人物像に迫ろうと、飯田さんが吉田の弟・冬蔵さんを取材した際の取材ノートの一部などを紹介している。

 ノートには、「人を引きつける魅力があった」「とにかく面白かった」といった人柄についてや、「音楽に対するするどい感覚を持っていた」「一番の得意は語学だった」など、ひつじぐさの制作につながるような「得意科目」についての記述もある。会場には、冬蔵さんへの聞き取り時に録音したカセットテープやひつじぐさの楽譜のコピーも並んでいる。

 今年は吉田の生誕130年に加え、ひつじぐさの発表(1915年)から110年と節目が重なっている。琵琶湖周航の歌は9月に開幕する国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会の行進曲でもあり、企画した同館の川崎紘治さん(28)は「歌のファンは多いけど、歌が作られた背景はあまり知られていない。知れば印象も変わると思うので、歌の奥深さをぜひ感じてほしい」と来場を呼びかけている。

 企画展は9月30日まで。月曜休館(祝日の場合は翌平日休館)。無料。問い合わせは同館(0740・22・2108)。

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