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多胎育児 経験者が支える

多胎育児 経験者が支える

当事者団体など訪問事業計画 今春にも派遣へ

 双子や三つ子などの「多胎児」を持つ親の育児負担は大きく、外出も難しい。孤立して虐待を招く恐れもあるため、県内の多胎児家族を支える当事者団体「しが多胎ネット」(草津市)などは、多胎育児の経験者が家庭訪問して育児や家事を手伝う事業「ピアサポーター派遣」を計画。18日に養成講座を大津市内で開催した。早ければ春にも修了者の派遣を始める。(生田ちひろ、小手川湖子)

多胎育児 経験者が支える
講座の参加者と傾聴方法を学ぶ(右から)伊藤代表と小川さん(大津市で)

 講座には40~50代を中心に、双子の親ら約40人が参加。「ピア」(仲間)の立場で傾聴するための心構えなどを学んだ。

 講師を務めた日本多胎支援協会(神戸市)の糸井川誠子理事は「皆さんの存在は、一生この生活が続くわけではないという証明になる。ただ、相手も自分と状況が同じだと思い込みやすいという弱みもあるので、上に立つのではなく横並びになってほしい」などと解説した。

 10歳の双子の母親は「私も出産した病院で知り合った双子のお母さんとメールでやりとりをして救われた。双子ならではの悩みなど、ちょっとしたことを伝えられたら」と話していた。

 しが多胎ネットは、自身が双子で、双子の母親でもある看護師の伊藤 芽那倖かなこ 代表(31)(草津市)と、伊藤代表の母親で、当事者団体「ツインクルザウルス」(大津市)の代表として31年間活動している看護師の小川陽子さん(58)(同)らが運営する。

 小川さんは、伊藤代表ら双子が生後数か月間、昼夜を問わず交互に起きたため、30分以上のまとまった睡眠を取れなかった。2人を同時にもく浴する方法など多胎育児のコツを新生児訪問で巡回してきた保健師に相談しても、満足のいく助言は得られなかったという。そこで、「同じ立場の人と情報交換して一緒に乗り越えたい」と、1994年にツインクルザウルスを結成。毎月のように交流会などを開いてきた。

 伊藤代表も子育ての苦労や孤独感で突然、涙があふれることがあったという。そんな中、交流会で出会った同じ境遇の母親が心の支えとなったため、運営に加わった。

 ただ、多胎児の母親が移動する際は、子どもたちと全員分の荷物を抱えることになり、参加を諦める人もいる。そのため、多胎育児の経験者による訪問支援を求める声は多く、伊藤代表が勤務先の助産院で行ったアンケートでも、多胎児の親22人中21人が支援を利用したいと答えた。

 国は2020年に多胎ピアサポート事業を始めており、県内では長浜市が21年から先行して実施。委託を受けた同市内の当事者団体から経験者が無料で希望者宅を訪問し、育児相談に応じたり、健診に付き添ったりしている。同市健康推進課は行政が行う利点を「料金だけでなく妊娠期から支援団体につなぐことができる」と強調する。

 だが、同市以外には広がっていないのが現状で、小川さんたちは昨年9月、県内の当事者団体に呼びかけ、しが多胎ネットを設立。ピアサポーターを養成した上で、希望者宅へ有料で派遣し、育児相談に乗りながら授乳や、もく浴、買い物、受診などを手伝う事業を始める。

 小川さんは「多胎児家庭は少数派で情報も集めにくい。県や各市町に事業化を働きかけ、全県に広げたい」と話し、伊藤代表は「出産後は怒とうの日々で、情報を調べる余裕すらない。妊娠期から、しが多胎ネットを知ってもらい、困った時のお守りとして伴走していきたい」と意気込む。

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[紹介元] YOMIURI ONLINE 多胎育児 経験者が支える

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