近江八幡の小中生制作
「幻の城」とも呼ばれる安土城の天主を、近江八幡市などの小中学生がレゴブロックで再現した。国民スポーツ大会(国スポ)の来場者を歓迎するため、28日から競技会場の一つとなっている市立運動公園体育館の前にある広場で展示する。10月8日まで。
県立安土城考古博物館によると、安土城は織田信長が16世紀末に築いたとされ、完成から約10年で天主などが焼失。何層にも屋根が重なる構造で、
再現プロジェクトは、昨年12月にスタート。市国スポ・障スポ推進課が参加者を募ると、定員の10倍以上となる希望が寄せられ、抽選に。市内外から小中学生約90人が参加し、制作費を募ったクラウドファンディングでは約54万円が集まり、レゴブロック代に充てた。
同課は設計や基礎部分の制作を、世界トップクラスのレゴ組み立て技術を持つ「マスター・モデル・ビルダー」で芸人の「まっこん」さんに依頼した。当初は再現度の高さを追求する方針だったが、まっこんさんの助言で「見ていてワクワクするような子どもらしさ」を重視するよう方向転換。完成した城は縦、横各約102センチ、高さ約97センチで、計約2万5000個のレゴブロックを使用。制作には延べ約110時間かかったという。
同課の担当者は「子どもたちに国スポに興味を持ってもらおうとプロジェクトを進めてきた。ぜひ実際に会場に来てほしい」と話している。